小学生が挑戦する20mシャトルランの練習方法

体育測定
  1. はじめに
  2. 第1章:20mシャトルランとは
    1. 1-1. 20mシャトルランの概要
    2. 1-2. 小学生における意義
    3. 1-3. 中学生・高校生以上との違い
  3. 第2章:20mシャトルランのメリットと注意点
    1. 2-1. メリット
    2. 2-2. 注意点
  4. 第3章:準備運動とクールダウンの重要性
    1. 3-1. ウォーミングアップで怪我を防ぐ
    2. 3-2. クールダウンで疲労を軽減
  5. 第4章:小学生向けの基礎体力づくり
    1. 4-1. 有酸素運動を中心としたメニュー
    2. 4-2. 筋力トレーニングの導入
    3. 4-3. 柔軟性の向上
  6. 第5章:20mシャトルランに特化した練習方法
    1. 5-1. インターバルトレーニング
    2. 5-2. ペース走とスピード練習の組み合わせ
    3. 5-3. ステージ(段階)ごとのシミュレーション
    4. 5-4. 反復ターン練習
  7. 第6章:フォームとテクニック
    1. 6-1. 姿勢の維持
    2. 6-2. 腕の振り
    3. 6-3. 呼吸のリズム
    4. 6-4. ターン時の踏み込み
  8. 第7章:練習頻度と休養のバランス
    1. 7-1. 適切な練習回数
    2. 7-2. 休息日と睡眠
    3. 7-3. 練習状況の記録
  9. 第8章:モチベーションの維持とメンタル面
    1. 8-1. 目標設定のコツ
    2. 8-2. 自己肯定感の育成
    3. 8-3. チームトレーニングの活用
  10. 第9章:保護者や指導者のサポート
    1. 9-1. 安全第一の環境づくり
    2. 9-2. 練習メニューの調整
    3. 9-3. ポジティブなフィードバック
  11. 第10章:本番テストに向けた心構え
    1. 10-1. 前日の準備
    2. 10-2. 当日のウォーミングアップ
    3. 10-3. ペース配分と集中力
    4. 10-4. テスト後のケア
  12. まとめ

はじめに

20mシャトルランは、学校の体力テストや各種スポーツテストで広く取り入れられている有酸素運動能力の測定方法の一つです。スタートとゴールを20m間隔に設定し、だんだんと速くなる合図(ビープ音など)に合わせて、制限時間内にできるだけ多く往復を繰り返すことで持久力や心肺機能を測定します。小学生にとっては、とくに高学年になると体力テストで評価される項目の一つとしても重要視されており、記録を伸ばすためにどのような練習をすればよいのか気になる方も多いでしょう。

本稿では、小学生が安全に、かつ楽しみながら20mシャトルランに挑戦し、記録を伸ばすための練習方法を詳しく紹介します。ウォーミングアップやクールダウンの重要性、基礎体力づくりのためのトレーニングメニュー、そして心構えなど、具体的なアドバイスを幅広く取り上げます。小学生の成長過程に配慮しつつ、保護者や指導者も一緒に取り組めるような情報をまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。


第1章:20mシャトルランとは

1-1. 20mシャトルランの概要

20mシャトルランは、20メートル間隔のコースを往復しながら、段階的に速くなる合図音(ビープ音)に合わせて走り続ける持久力テストです。合図音が鳴る間隔は最初は長めに設定されており、1ステージ(数回の往復)ごとにだんだんと短くなっていきます。つまり、走るペースは回数を重ねるごとにどんどん速くなるということです。最終的には、自分が合図音に間に合わなくなるまで走り続け、その回数が記録として残ります。

1-2. 小学生における意義

小学生期は基礎体力の向上や運動習慣の形成にとって非常に重要な時期です。20mシャトルランを含む持久力系の運動は、心肺機能の発達を促し、疲れにくい身体づくりに役立ちます。また、リズムに合わせてタイミングよく折り返さなければならないため、瞬時の判断力と身体の切り返し動作の訓練にもなります。さらに、限界に近いところまで走る体験は、粘り強さや集中力を養う上でも有益です。

1-3. 中学生・高校生以上との違い

20mシャトルランは、中学生や高校生、さらには一般成人が体力測定で行う場合もあります。しかし小学生はまだ成長段階にあり、筋力や心肺機能も発展途上です。過度な負荷をかけるとケガや体調不良の原因になる可能性があるため、まずは無理なく「楽しみながら継続できる」練習計画を立てることが大切です。その点を踏まえたうえで、下記で紹介する練習方法や注意点を参考にしていただければと思います。


第2章:20mシャトルランのメリットと注意点

2-1. メリット

  1. 有酸素能力・心肺機能向上
    20mシャトルランはスピード強化というよりも、どちらかといえば「有酸素持久力」を測定するものです。だんだんペースが上がっていく過程で、心肺機能が高いレベルまで引き上げられ、身体の持久力が鍛えられます。

  2. 反復運動によるリズム感と集中力の向上
    規則的に鳴る合図音に合わせて折り返しを繰り返すため、ペース配分やリズム感を自然と身につける効果が期待できます。また、合図を聞き逃さずに走る集中力も養われます。

  3. 目標設定がしやすい
    20mシャトルランは「何回往復できたか」が明確に数字で表れます。小学生でも自分の記録を実感しやすく、次の目標を設定しやすいテストです。「前回は○回だったから、次はもっと伸ばしたい!」というように、自主的に練習に取り組むきっかけとなり得ます。

2-2. 注意点

  1. 急激なペースアップへの対応
    ステージが上がるにつれ、合図音の間隔が短くなり、走行ペースが上がります。無理をしてついていこうとすると筋肉や関節に過度な負担がかかる可能性があります。あまりに急激な負荷をかけるのは避け、徐々に身体を慣らすことが重要です。

  2. 身体への衝撃
    20mを往復する際のターン動作では、膝や足首に負担がかかりやすいです。小学生は成長期にあるため、関節や骨がまだ完全には発達しきっていません。無理なフォームや回数を重ねるとケガに繋がるリスクが高まります。

  3. 熱中症や脱水症状のリスク
    屋外で行う場合は季節や天候によっては熱中症や脱水症状のリスクが高まります。室内でも、空調の状況次第では身体にかなりの負荷がかかるため、水分補給や休息のタイミングには十分な注意が必要です。


第3章:準備運動とクールダウンの重要性

3-1. ウォーミングアップで怪我を防ぐ

20mシャトルランを始める前には、必ずウォーミングアップを行いましょう。準備運動をすることで心拍数を適度に上げ、筋肉や関節を温め、怪我のリスクを大幅に減らすことができます。代表的なウォーミングアップとしては、以下のようなものがあります。

  • 軽いジョギング
    グラウンドやコートを軽く走り、心肺機能を徐々に高める。
  • ダイナミックストレッチ
    アキレス腱やハムストリング、股関節など、走る動きに大きく関わる部位を動的にほぐすストレッチを行う。
  • 筋温を上げる体操
    ラジオ体操のように全身を大きく動かす体操で、筋肉の温度を上げ、可動域を広げる。

3-2. クールダウンで疲労を軽減

練習後やテスト後に行うクールダウンは、筋肉や心臓に急激な負担をかけないために大切です。クールダウンには、以下のような方法があります。

  • ウォーキング
    心拍数をゆっくりと落とすために、2〜3分程度の軽いウォーキングを行う。
  • 静的ストレッチ
    ふくらはぎや太もも、股関節など、走る動きに使った部位を中心に静的ストレッチで伸ばす。ゆっくり呼吸を整えながら、筋肉を伸ばして疲労物質を溜まりにくくする。
  • 水分補給
    汗で失った水分やミネラルを補給し、体調を崩さないようにする。

ウォーミングアップとクールダウンをセットでしっかり行うことで、小学生でも安全に持久力を高めることができるようになります。


第4章:小学生向けの基礎体力づくり

4-1. 有酸素運動を中心としたメニュー

20mシャトルランの成績を伸ばすうえで、有酸素運動をベースに体力をつけることは非常に重要です。小学生の場合は以下のような運動が効果的です。

  • ジョギングや軽いランニング
    走る距離やペースは個人差がありますが、無理なく会話できる程度のペースから始めて、少しずつ持久力を高めましょう。
  • サイクリング
    自転車に乗ることも脚力と心肺機能を鍛えるのに役立ちます。坂道を取り入れたり、少し長めの距離を走ったりして楽しみながら行うと良いでしょう。
  • 縄跳び
    同じ場所で上下に跳ぶ動きは、心肺機能向上に寄与します。二重跳びやクロス、リズミカルなステップなど、バリエーションを加えることで子どもも飽きにくくなります。

4-2. 筋力トレーニングの導入

持久力に加えて、シャトルランでは折り返し時の切り返し動作に必要な下半身の筋力や、走り続けるための体幹の安定感が求められます。小学生向けには、負荷の軽い自重トレーニングがおすすめです。

  • スクワット
    腰を落とす角度は深くなりすぎないように注意しながら、下半身の筋力と柔軟性を高める。10回程度から始めて、慣れてきたら少しずつ回数を増やす。
  • プランク(フロントブリッジ)
    うつ伏せから前腕とつま先で身体を浮かせる姿勢を保つ。10〜20秒程度から始めて、子どもが集中力を切らさない程度に行う。
  • カーフレイズ(つま先立ち運動)
    かかとを上下させることでふくらはぎの筋肉を鍛えられます。ふくらはぎは走る際の推進力と衝撃吸収に関わるため、継続的に強化するとフォームが安定します。

4-3. 柔軟性の向上

筋力だけではなく、柔軟性も小学生の運動能力を高めるうえで大切です。特に走る動作には、股関節や太もも、ふくらはぎなどの大きな筋肉の柔軟性が必要です。前屈や開脚、太もも裏を伸ばすストレッチを習慣に取り入れると、疲れにくい走りにつながります。


第5章:20mシャトルランに特化した練習方法

5-1. インターバルトレーニング

インターバルトレーニングとは、強度の高い運動と軽い運動または休憩を繰り返す練習方法です。シャトルランの場合は短いダッシュを一定回数行い、その後にウォーキングやジョギングで回復を図るという形式が効果的です。例としては以下のようなメニューが挙げられます。

  1. 約20mの距離を全力に近いダッシュ
  2. 歩いてスタート地点に戻る
  3. 上記を5〜10本繰り返す

強度は子どもの体力や体調に合わせて調整します。休憩を挟みつつ行うことで、高い心拍数の状態と低い心拍数の状態を繰り返し、心肺機能の向上を図れます。

5-2. ペース走とスピード練習の組み合わせ

シャトルランは最初はペースが遅く、徐々に速くなるのが特徴です。そのため、ペースを保って走る能力スピードアップに対応できる能力の両方が求められます。そこで次のような練習を取り入れてみましょう。

  • ペース走
    子どもが「楽に走れるペース」で1〜2kmほど走る。学校のグラウンドなら5〜10周程度に相当します。速度は気持ちよく会話ができる程度。心拍数が高くなりすぎないようにコントロールし、持久力を養います。
  • スピード練習
    ペース走の後、50mや100mのダッシュを数本行い、スピード維持力を養います。短い距離に集中して一気に力を出す練習により、シャトルラン後半のペースアップに対応しやすくなります。

5-3. ステージ(段階)ごとのシミュレーション

20mシャトルランにはステージ(段階)があり、ステージが上がるほど合図音が短くなります。小学生の場合、テスト本番で「どのステージまで行けるか」を目標に設定することが多いです。そこで、練習時にもステージごとのペースをあらかじめ把握し、区切りながら走ることで本番時のイメージをつかみやすくなります。

  • 音源やタイマーを利用する
    実際のビープ音に近いタイミングで鳴るアプリや音源を利用し、どのくらいのペースで走るのか身体で覚える。
  • ステージ○○まで走る目標を設定
    たとえば「ステージ5までは確実に走りきる」という小目標を立て、そこまでは無理なくこなせる体力をつける。達成感が積み重なると、モチベーションが上がりやすくなります。

5-4. 反復ターン練習

シャトルランではターン(折り返し)の動きが頻繁に行われます。このターンをスムーズに行うことができるかどうかは、タイムロスや疲労度にも影響を及ぼします。小学生の場合はとくにフォームに注意が必要です。

  • 小刻みステップで方向転換
    いきなり身体を大きくひねると膝や腰に負担がかかります。2〜3歩でターンするイメージを持ち、姿勢を低く保ちながら方向転換する練習を繰り返すと効率的に回数をこなせます。
  • 左右交互に折り返す
    いつも同じ足でターンすると、偏りが生じる可能性があります。左右交互に折り返す練習を意識し、バランスよく筋肉を使うようにしましょう。

第6章:フォームとテクニック

6-1. 姿勢の維持

長時間走り続けるとき、重心が前に傾きすぎたり、猫背になったりすると肺が圧迫され、呼吸が浅くなりやすいです。軽く胸を張り、頭がぶれない程度に姿勢をまっすぐキープすると、呼吸もしやすくなり効率よく走ることができます。

6-2. 腕の振り

ランニング時は腕の振りも重要です。腕を正しく振ることで脚の動きとのバランスを取り、スピードの維持と身体の安定をサポートできます。肘を軽く曲げ、前に出した腕はやや顎の下あたり、後ろに引く腕は腰のあたりを目安にするとよいでしょう。

6-3. 呼吸のリズム

シャトルランの中盤〜後半は、息が苦しくなりがちです。慌てて呼吸をすると余計に苦しくなってしまうため、最初のうちは呼吸のリズムを意識します。「吸う・吸う・吐く・吐く」のように、足の着地に合わせて一定のパターンを作るとペースを保ちやすくなります。

6-4. ターン時の踏み込み

折り返しで上手く踏み込めるかどうかが記録向上のカギの一つです。ターン前に足をしっかりと地面に押し付けてストップし、身体を素早く反転させるイメージを持ちます。このとき、体重を足の裏全体で受け止めると膝への負担が軽減されます。足先だけやかかとだけでストップするとバランスを崩しやすくケガの原因になるので注意しましょう。


第7章:練習頻度と休養のバランス

7-1. 適切な練習回数

20mシャトルランの練習は、有酸素運動が中心となるため、週2〜3回程度が望ましいです。高強度のインターバルトレーニングを毎日行うと、疲労が蓄積しすぎて怪我やモチベーションの低下を招くおそれがあります。小学生であれば、体育の授業や部活動、放課後の遊びなども含めてトータルでの運動量を考慮し、無理なく続けられる頻度を選びましょう。

7-2. 休息日と睡眠

休養日を設定することも大切です。特に小学生は身体が成長段階にあるため、運動によって筋肉や心肺機能が刺激されるだけでなく、しっかり休むことで成長ホルモンの分泌が促されます。また、睡眠時間の確保も重要で、疲労回復や成長をサポートするために、しっかりと夜は早めに就寝する習慣を身につけましょう。

7-3. 練習状況の記録

小学生本人や保護者、指導者が一緒に練習の頻度や内容を記録しておくと、疲労の溜まり具合や成長度合いを把握しやすくなります。具体的には、「どんな練習を何分行ったか」「体調はどうだったか」「シャトルランの本番テストではどのくらい走れたか」といったポイントを書き留めると、怪我の予防や練習メニューの調整に役立ちます。


第8章:モチベーションの維持とメンタル面

8-1. 目標設定のコツ

目標を設定するときは、小さなステップを複数用意すると達成感を得やすく、モチベーションが維持しやすいです。たとえば、「前回は往復○回だったから、今回はそれを1回でも上回るように頑張ろう」という具体的でわかりやすい目標が良いでしょう。大きな目標だけでなく、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。

8-2. 自己肯定感の育成

小学生は成功体験や他者の承認によって大きくやる気を引き上げることができます。シャトルランの成績はもちろん大切ですが、それだけにとらわれず、「最後まで走り切れたこと」「前回よりもフォームが安定したこと」など、プロセスの中での成長をしっかりと褒めてあげることが重要です。子どもが失敗や思うような成果が出なかったときでも、その努力や取り組みを認める声かけを心がけましょう。

8-3. チームトレーニングの活用

友達やクラスメイトと一緒に練習すると、競争心と協調性が刺激され、楽しく続けやすくなります。チームで合図音に合わせて走る練習をしたり、ペアで目標を設定し合ったりすることで、単調になりがちなトレーニングも活気が出てきます。また、チームで励まし合うことで最後まで粘り強く走り切ろうとする意欲が高まります。


第9章:保護者や指導者のサポート

9-1. 安全第一の環境づくり

保護者や指導者は、子どもたちがシャトルランを安全に行える環境を整える役割を担っています。コース上に障害物がないか、足元が滑りやすくないかをチェックし、水分補給や休息が適切に取れるように準備しておきましょう。また、体調不良や痛みを訴える子どもがいれば、無理をさせずすぐに休ませる判断も必要です。

9-2. 練習メニューの調整

個々の子どもには体力や成長段階に差があります。過度に厳しい練習は避け、様子を見ながら負荷を調整してください。特にインターバルトレーニングなど強度の高いメニューを導入する場合は、ウォーミングアップやクールダウンの徹底と、練習後の子どもの表情や動きをよく観察することが重要です。

9-3. ポジティブなフィードバック

指導者や保護者がこまめにポジティブなフィードバックを行うと、子どもの「もっとがんばろう」「また挑戦したい」という気持ちを高められます。失敗や思うように走れなかった場合でも、一つひとつの成長や努力のプロセスを認め、「次はこうしてみようか」と前向きな声かけをすると良いでしょう。


第10章:本番テストに向けた心構え

10-1. 前日の準備

20mシャトルランのテストは短時間で強度が上がるため、前日から身体と心の準備をしておくことが大切です。十分な睡眠時間を確保し、早寝早起きを心がけます。食事はエネルギーを得やすいバランスの良いメニューを意識し、水分補給もいつもよりしっかり行いましょう。

10-2. 当日のウォーミングアップ

テスト当日にいきなり全力で走ると、筋肉や関節を傷めるリスクが高まります。テストの開始30分前くらいから、軽いジョギングやダイナミックストレッチなどで身体を温め、心拍数を徐々に上げておくと良いパフォーマンスが出やすくなります。

10-3. ペース配分と集中力

最初から飛ばしすぎると後半でバテてしまい、持っている力を十分に発揮できません。合図音が遅いうちは余裕をもってフォームや呼吸を整え、中盤以降に集中力を高めていきましょう。苦しくなるタイミングでも、「あと1回、もう1回だけ」と自分を奮い立たせる気持ちが大切です。

10-4. テスト後のケア

テストが終わっても、すぐに座り込まずに軽いウォーキングなどでクールダウンを行いましょう。終わった直後は呼吸が乱れがちですが、深呼吸をしながら心拍数と呼吸を整えます。また、汗をかいたら着替えをして身体を冷やさないようにし、水分補給や軽食をとるなどして体力回復を図ります。


まとめ

20mシャトルランは、小学生にとって持久力や心肺機能の向上だけでなく、折り返しの動作による瞬発力や集中力、粘り強さなど幅広い能力を育む絶好の機会です。しかし、その反面、子どもの身体はまだ成長段階にあるため、過度な負荷を避けつつ、安全に配慮した練習を行う必要があります。

  • ウォーミングアップとクールダウンで怪我予防と疲労軽減
  • 有酸素運動や軽い筋力トレーニングで基礎体力づくり
  • インターバルトレーニングやターン練習でシャトルラン特有のスキルを向上
  • 適切な休養と睡眠を確保して身体の回復と成長を促す
  • 小さな目標設定やポジティブなフィードバックでモチベーションを維持

これらのポイントをしっかり押さえれば、小学生でも楽しみながら記録を伸ばすことができるでしょう。保護者や指導者と協力し、子どもの体調や成長具合を見守りながら練習を進めることで、20mシャトルランはきっと良い思い出になるとともに、今後のスポーツライフの土台づくりにも役立つはずです。

練習を重ねれば重ねるほど、子ども自身の「もう少し頑張ってみたい!」という意欲は高まります。楽しみながら挑戦し、記録を更新していく喜びは大きな自信につながるでしょう。ぜひ本稿で紹介した内容を参考にして、無理なく、そして長期的な視点で20mシャトルランの練習に取り組んでみてください。結果だけではなく、その過程で得られる学びや成長こそが、子どもたちにとって本当に大切な財産となるはずです。

練習メニューから注意点、メンタル面や保護者・指導者のサポートまでを幅広く網羅しましたので、ぜひ参考にしていただき、安全かつ効果的な練習を行ってみてください。