第1章:はじめに
生徒会役員選挙の演説は、自分の魅力や公約を伝える場であると同時に、聴衆である生徒や教職員の皆さんに「印象づける」重要なチャンスでもあります。一般的には真面目な話が多くなりがちですが、あまりに堅苦しい話ばかりだと眠気を誘ってしまう可能性も。そこで、ほんの少しユーモアを交えることで、自分という人間の魅力や懐の深さをアピールできます。特に、親しみやすくて面白い人だと思ってもらえれば、選挙結果に大きく影響することもしばしばです。
しかし、「面白いギャグを言う」と口で言うのは簡単でも、実際に演説の中に自然な形で織り交ぜるのは意外と難しいもの。「ギャグがスベったらどうしよう」と躊躇したり、「学校に合わないネタにならないだろうか」と悩んだりして、結局無難なスピーチに落ち着いてしまうケースも多いでしょう。けれど、せっかくの機会なのに、自分の個性をアピールしないのはもったいない話です。
そこで本稿では、生徒会演説で使いやすい面白いギャグの例や、ギャグを上手に挟むコツ、注意点などをまとめています。大前提として大切なのは、笑いを通じて親しみを感じてもらうこと。決して他人を傷つける内容ではなく、自虐や身近なネタでクスッと笑ってもらえるものが理想的です。長い文章になりますが、ぜひ最後までお読みいただき、気に入ったギャグやアイデアを演説作りに役立ててください。
第2章:なぜギャグが有効なのか
2-1:アイスブレイクの効果
人は長い話を聞くとき、どうしても緊張や退屈さを覚えがちです。そんなとき、ギャグを一つ挟むだけで、聴衆の集中力を取り戻すことができます。堅い雰囲気をほぐして笑いを誘うことで、「演説を聞いてもらう土台」が生まれやすくなるのです。心理学的にも、軽い笑いはその場の空気を和ませ、相手を自分の話により引き込みやすくする効果があります。
2-2:印象付けと記憶の定着
演説はどうしても複数の候補者が似たような内容を語りがちです。「学校をより良くする」「イベントを活性化する」「部活動を応援する」など、ほとんどの候補者が似通った目標を掲げるかもしれません。そのなかで「自分だけの個性」を打ち出すためにも、笑いは大きな武器になります。聴衆の脳内には「思わず笑ってしまった演説はあの人だった!」という強い記憶として残る可能性が高まるからです。
2-3:距離感を縮める
ギャグを言う人には、親近感や柔らかい雰囲気を感じる人が多いでしょう。生徒会長や副会長などの役職に就く人は、学校を代表するリーダーでありながら、同級生や後輩からは「ちょっと親しみにくい」存在だと思われることもあります。しかし、そこにユーモアがあると、一気に壁を低くする効果があり、「身近な存在として、この人なら話しやすそうだ」という印象を与えやすくなります。
第3章:生徒会演説でよくあるギャグパターン
3-1:自己紹介の場面でのギャグ
最初の自己紹介は聴衆の耳が一番こちらを向いているタイミングです。ここで軽いギャグを交えることで、「おっ、この人面白いかもしれない」と興味を引き付けられます。たとえば、名前を使ったダジャレや、名前の由来に触れてみる、さらに似たような響きをもつ有名人やキャラクターを引用して笑いを誘うなど。どれもベタではありますが、場を和ませるためには十分効果的です。
例1(自己紹介ギャグ)
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「私の名字は“加藤”ですが、加える藤と書いて“加藤”です。別に加藤浩次さんとは関係ありませんが、勢いだけは負けないつもりです」
例2(自己紹介ギャグ)
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「田中です。皆さん田中と聞いてイメージする有名人は誰でしょう? 僕は田中将大投手のように、逆転ホームランならぬ“逆転アイデア”を放ちたいと思っています!」
3-2:学校ネタを使ったギャグ
生徒会選挙は全校生徒や教職員を対象にしたものですから、学校生活に絡めたネタが大変使いやすいです。学校の設備や校風、先生方の特徴、校則など、身近で共通の話題を少し茶化すことで、笑いと共感を得やすくなります。ただし、校則や先生を揶揄する場合は、あくまで「失礼にならない程度」に留めておくのが鉄則です。
例(学校ネタギャグ)
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「みなさん、うちの学校は“制服のボタンをきちんと留める”という校則がありますよね。でも、あれを守りすぎてクラスの女子にも心のボタンを留めっぱなしなのは僕だけですか? 今年こそは皆さんとしっかり心のボタンを外し合いたいです!……あ、もちろん校則はしっかり守りますよ!」
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「私たちの学校は食堂が大人気ですけど、“カレーがすぐ売り切れる問題”をどうにかしたい! いや、本気ですよ? カレーが完売してしまうと、僕のテンションはあっという間に辛口になってしまいますからね。」
3-3:時事ネタや流行りの言葉を絡めたギャグ
高校生や中学生なら、SNSで流行している言葉や最近盛り上がったイベントなどをさらりと入れてみるのも一案です。「ああ、あのネタね!」と共通認識があると、一気に場の一体感が生まれやすくなります。ただ、あまりにマニアックすぎると理解を得られない場合もあるので、学校全体で知られていそうなものを選ぶのが無難です。
例(時事ネタギャグ)
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「流行のTikTokネタに負けず、僕も“バズる”公約を用意してきました! ただ、バズるときは皆さんも一緒に盛り上げてくださいね。僕ひとりで踊ってると結構さみしいですから!」
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「最近、学校周辺に新しいタピオカ屋さんができましたよね。私も飲んでみましたが、いかに学校生活をタピって(楽しんで)いけるかが勝負だと思ってます!」
第4章:ギャグを使う際の注意点
4-1:失礼にならない範囲で
一番大切なのは「笑われる」のではなく「一緒に笑う」こと。特定の個人や集団をネタにしてバカにするようなものは絶対に避けましょう。特に、先生方やクラスメイトを直接的に揶揄するのは、高リスクです。笑いを取れても、相手を傷つける内容になってしまうと票を失うだけでなく、人間関係にも悪影響を及ぼしかねません。
4-2:スベったときのフォロー
面白いギャグを用意しても、思いがけずスベってしまう可能性があります。そんなときは、焦ってしまうとより場の空気がシーン……と冷え込んでしまうことも。いざスベったときの対処法としては、
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「あれ……今の笑うところですよ?」と自虐する
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「よし、今ので笑わないとは、なかなかのツワモノぞろいですね!」と相手をリスペクトする形で切り返す
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一瞬間を置いて「え、もしかして緊張しすぎて噛んだ?」などボケを重ねる
など、失敗を逆手に取るようなスタンスを持つと、痛手が最小限で済む場合があります。何より大切なのは、1つギャグがスベったとしても、その後の演説全体が台無しにならないように心の準備をしておくことです。
4-3:ギャグに走りすぎない
演説はあくまで「自分の公約・思想を伝える場」です。いくらギャグがウケていても、公約やマニフェストをまったく伝えずに終わってしまったら、本末転倒。ギャグはあくまでスパイスであり、メインディッシュはあくまで真摯な姿勢と学校への思いです。このバランス感覚を誤ると、「ウケはよかったけど何がしたい人か分からないなぁ……」という印象で終わってしまいます。
第5章:具体的なギャグ例
5-1:短めのフレーズで勝負
長いダジャレや複雑な設定のコントは、演説の場にはやや不向きです。短くわかりやすいフレーズでサッと笑いを取り、ササッと本題に戻るほうがスマート。
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「みなさん、僕は今日が人生初の“立候補”。だけど、もし当選したら“立往生”しないように頑張ります!」
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「この学校の未来を、僕と一緒に“ミラ(見ら)い”ましょう! ……すみません、今のは忘れてください。」
5-2:自虐ネタを少しだけ
自分自身を軽くいじるのは、多くの人から「この人、自己肯定感だけでなく自虐もいける度量があるんだな」と好意的に受け取られやすいです。ただし、あまりにネガティブすぎると哀れみを誘うので、さじ加減が重要です。
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「実は僕、朝起きるのが苦手なんです。でも安心してください。生徒会長になったら、自分が遅刻しない仕組みを皆さんと一緒に作ります。……いや、ホントに助けてください!」
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「私、いつも掃除当番を忘れちゃうくらいドジなんです。でも、忘れ物が多いのはうちの学校だけにして、他校にも負けないくらいの企画を実行してみせます!」
5-3:先生方への敬意を交えたネタ
先生たちへの感謝や尊敬を示しつつ、ほんの少しユーモアを混ぜると、多くの生徒と先生が笑顔になりやすいです。
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「お忙しい先生方にはいつもお世話になっています。ときどき宿題を出しすぎるのはご愛嬌ということで……。でも、宿題が多いと嘆く声をよく聞きますので、先生方にも協力をお願いしつつ、もっと効率的に学習できる環境を整えたいと思います!」
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「先生方は私たちのことを『最近の若者は…』と言いますが、逆に私たちも『最近の先生は元気すぎて…』と思うこともしばしばです。まあ、相互理解を深めるためにも、生徒と先生の交流イベントを増やしたいですね!」
5-4:投票を促す呼びかけのギャグ
最後の締めくくりで、「ぜひ私に一票を!」という呼びかけは避けられません。しかし、ここをただ「お願いします」だけにしてしまうと味気ない。ちょっとしたフレーズで興味を引き締めましょう。
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「僕を選んで後悔することはありません。なぜなら、後悔する前に全力で結果を出しますから! さあ、皆さんの一票で僕の行動力を試してみませんか?」
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「私を生徒会長にすると、明日の学校が変わるかもしれません。まだ未知数? だからこそ面白いんです。未知数が無限大の可能性を秘めているなら、ぜひ一緒に方程式を解きませんか!」
第6章:ギャグ挿入のタイミングと方法
6-1:前半に一度、後半に一度
演説には大まかに「自己紹介 → 公約説明 → まとめ → 投票呼びかけ」という流れがあります。基本的にギャグを入れるのは、自己紹介の段階と、投票呼びかけの直前がおすすめです。自己紹介でつかみを取り、締めくくりで笑顔を残して終わると、最後まで好印象をキープしやすいからです。
6-2:公約説明中に小ネタを挟む
公約はどうしても真面目な話が続くので、合間に小ネタをはさむと中だるみを防げます。たとえば「購買部の売り切れ問題を解決したい」という話をする際に、「僕もあのメロンパンを買いたいのに、あっという間に売り切れてしまうんです。毎日戦争ですよね。あれはもう“メロンパンウォーズ”と呼びたいくらいです」といった軽い表現を混ぜるだけでも、クスっと笑いが起きやすくなります。
6-3:会場の反応を見極める
たとえ完璧なギャグを考えていても、その場の雰囲気が非常に真面目な場合や、時間が押している場合には、思い切ってギャグを減らすか、あるいはテンポよく短く切り上げる判断も必要です。アドリブ力が試される場面ですが、演説の本筋を優先し、場に合わないギャグを無理に放つのは得策ではありません。
第7章:練習の重要性と対策
7-1:音読してタイミングを計る
ギャグの面白さは「間」によって大きく左右されます。テキスト上では面白いと思っていても、実際に声に出して読むと意外とスベりやすかったり、長すぎて間延びしたりするものです。鏡の前や友人相手に練習し、「ここで少し間を置いてからオチを言う」といった演出を入念にシミュレーションしておきましょう。
7-2:他人にチェックしてもらう
自分が考えたギャグは、主観的には「これ絶対おもしろい!」と思いがち。しかし、他人から見ると「いまいちピンとこない」「ちょっと下品かも」というケースもありえます。演説内容を友人や家族に聞いてもらい、率直な意見をもらうことで、どこを改良すればいいか明確になります。
7-3:複数のパターンを用意する
本番で予定していたギャグが、直前の候補者の演説でほぼ同じネタを使われてしまうことも、まれに起こります。また、マイクの不調や騒音で一部聞こえなくなるリスクもゼロではありません。そんなときのために、別のギャグやフレーズをいくつか準備しておくと、柔軟に対処できます。
第8章:ギャグ以外で笑いを取るテクニック
8-1:表情やジェスチャー
言葉だけでなく、表情やジェスチャーが面白い人もいます。演説で微笑んだり、ちょっと大げさな動きを入れたりするだけで、言葉以上にユーモアを感じさせることができます。ただし、やり過ぎは品位を損ねる可能性もあるので、さじ加減がポイントです。
8-2:パフォーマンスを交える
ダンスが得意な人なら、演説の最後にサビだけほんの少し踊るとか、軽いボディパーカッションを交えるなどしてみるのも一つの手。ただし、時間オーバーや周囲との温度差、準備不足でグダグダにならないように気をつけましょう。
8-3:小道具の活用
小さなホワイトボードでイラストをさっと描いてみせる、パペット人形を使って簡単な寸劇をするなど、視覚的要素を使うとインパクトが出ます。これもギャグと同様、学校のルールを守った範囲で工夫しましょう。
第9章:より効果的なギャグの構成例
9-1:ストーリー仕立ての短い寸劇風
例えば、あなたが「購買部の売り切れ問題を解決したい」という公約をアピールする際に、以下のような寸劇的展開を組み込むことが考えられます。
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状況説明:「購買部に駆け込むもメロンパンが売り切れたショックで、僕のハートも売り切れ寸前です!」
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セリフ:「もう、こんなにつらい思いをする生徒を出さないためにも、在庫管理システムを導入したいんです!」
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オチ:「先生や調理スタッフの方々にも相談し、売り切れ警報が鳴る仕組みを作ります。え? 音声はどうする? もちろん、僕の叫び声です。『メロンパンがないぞー!』ってね。」
適度に間を置き、「がないぞー!」で声量を上げるだけでも、場が少し和みます。また、購買部スタッフや先生方へのリスペクトも忘れずに挟むと好印象です。
9-2:逆説的な言い回しで笑いを誘う
あえて自分を卑下するように見せて、実はポジティブな結論につなげる言い方は、笑いと共感を得やすいスタイルです。
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「僕、運動神経が鈍くて体育が苦手なんです。でも生徒会の仕事なら、むしろ頭脳戦だから大丈夫ですよね。え、違う? でもそこも努力します!」
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「正直、僕はあまり目立つタイプではないんです。でも、生徒会長が華やかに目立ってばかりだと疲れちゃうでしょ? だから僕くらいの地味さがちょうどいいんです!」
これらは一見自己否定に見えて、「それでもやっていけるんじゃないか?」という希望を抱かせる構成。この種のギャグは、親しみやすさと応援したい気持ちを誘導する効果があります。
9-3:時事ネタのさりげない活用
テレビ番組やネットニュース、SNSで話題になっているネタを、独自の観点で少しだけ挟むのも手。例えば、気候変動やSDGs(持続可能な開発目標)の話題に絡めつつ、学校のエコ活動をアピールするときに「僕も家ではゴミの分別を意識していますが、まだまだ“ゴミな男”から抜け出せていません。だからこそ、学校でもしっかりとエコ意識を持って行動したいんです!」などと自虐を混ぜたりすると、クスッとしながらも主張が伝わりやすいです。
第10章:まとめとエール
10-1:ギャグはあくまでツール
ここまでたくさんギャグの例やコツを紹介してきましたが、肝心なのは「ギャグが主役ではない」ということです。演説の本当の主役は、あなた自身の想い・公約・ビジョン。ギャグはあくまで、その魅力を高めるための味付けです。間違ってもギャグで無理に爆笑を狙おうとせず、ちょっとしたエッセンス程度に捉えると、自然な印象を与えられます。
10-2:自分らしさを大切に
いくらウケが取れそうなギャグでも、自分らしさからかけ離れたネタを選ぶと、演説全体のトーンがチグハグになってしまいます。明るく元気なキャラクターなら、勢いのあるギャグが似合うし、落ち着いた性格なら、ほんのりクスッとできるシニカルなネタがマッチするかもしれません。あなた自身の魅力を正しく伝えるためにも、自分に合った笑いのスタイルを見つけましょう。
10-3:本番で楽しむ気持ちを忘れずに
最後に、何より大事なのは「自分自身が本番を楽しむこと」です。演説はどうしても緊張しがちですが、笑顔で堂々と話すあなたを見れば、聴衆も「お、この人なら面白そうだ!」と感じ取ってくれます。ギャグも焦ったり、不安そうに言ったりすると半減してしまいます。自分が出せる範囲で最大限の明るさと余裕を見せることで、会場の雰囲気も明るく変わるでしょう。
第11章:演説の一例(サンプルスクリプト)
以下に、今回のポイントを取り入れた演説スクリプトのサンプルを示します。実際に使うときは、学校の雰囲気や自分のキャラクターに合わせてカスタマイズしてください。
**「皆さん、はじめまして!
(少し間を置いて)いや、実は“はじめまして”ではないですね。毎日同じ校舎で顔を合わせているので。ただ正式な場でマイクを握って話すのは初めてかもしれません。2年○組の加藤○○です。
まず、自己紹介を少しだけ。名字が“加藤”なので、芸能人の加藤さんに憧れるんですが、残念ながらあの破天荒さは持ち合わせていません。それでも、僕はこの生徒会長選挙に全力投球するためにやってきました。加藤、“加える藤”と書きますが、学校にはちゃんと新しい風を“加える”つもりです!
皆さん、毎朝の登校ってつらくないですか? 僕は正直、朝が苦手です。たまに目覚ましを止めたまま二度寝してしまうことも。でも、そんな僕だからこそ、みんなの朝をもっと快適にするアイデアを出せると思うんです。例えば、遅刻ギリギリの人に向けて、校門の前で“応援団”みたいに声援を送ってみるとか。……いや、冗談じゃないですよ? 本当にやってもいいかなと思ってます。もちろん強制ではありませんが、朝から笑顔が増えたら一日の始まりがもっと楽しくなるはず。
それから、購買部の売り切れ問題。僕もメロンパンを買いに走ったら、売り切れで泣くことが何回あったか分かりません。まるで“メロンパンウォーズ”ですよね。次世代のスターウォーズかと思うくらい壮絶だ。そんな争奪戦をなくすためにも、在庫が分かるようなシステムを導入したり、先生や購買部の方と交渉して仕入れ数を増やしてもらったりしたいです。メロンパンだけでなく、焼きそばパン派もカレーパン派も満足できるように、みんなで協力して解決策を考えましょう!
それから、先生たちへのお願いもあります。いつも宿題を出していただいて、ありがとうございます。学力向上のためとはいえ、すごい量の宿題になることもある。僕なんて消化しきれずに、よく家族からは“消化不良ならぬ課題不良じゃないの?”なんて言われています。でも、先生方がどういう意図で宿題を出しているのかを生徒同士で理解し合う機会って、意外と少ないんじゃないでしょうか。だから、生徒会で先生をお呼びしての勉強会とか、質問会をもっとやれたらなと思っています。‘宿題が多すぎる問題’じゃなくて、‘宿題の質を高める会’みたいな感じで建設的に解決していきたいんです。
最後に、僕からのお願いです。ぜひ、僕に一票を入れていただきたい! もちろん票だけが欲しいわけじゃなくて、皆さんと一緒に学校を“もっとワクワクする場所”に変えていきたい。この学校は、行事も多いし部活動も盛ん。だけど、それらをもっと楽しくするためには、いろんなアイデアやサポートが必要です。僕はそのために動きたいし、みんなにも参加してほしい。言いたいことがあるなら、僕に何でも声をかけてください。いつでも笑顔で応えます!
投票で僕を選んでもらえたら、後悔はさせないつもりです。というか、後悔しそうになったら、声をかけてください。“ちょっと加藤、あれどうなったの?”って。そしたら僕も頑張らないわけにはいかないですからね。皆さんと一緒に、学園生活を最大限に盛り上げましょう。
ご清聴、ありがとうございました!」**
第12章:おわりに
生徒会演説で使える面白いギャグの例や注意点、そしてそれを支える演説構成についてご紹介してきました。改めて強調したいのは、ギャグは「自分の魅力をアピールしつつ、相手との距離感を縮める潤滑油」だということ。ギャグのクオリティよりも、あなた自身の本気度や誠実さが伝われば、自然と笑いは生まれやすくなります。
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失敗を恐れずに、堂々と演説すること
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ギャグで人を傷つけない・不快にさせないこと
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ギャグに溺れず、公約・想いをきちんと伝えること
この3点を守っていれば、きっとあなたの魅力は十分に伝わるはずです。演説後には、クスッとした笑いと共に「この人に期待したい」と思ってもらえるような候補者になってください。生徒会に入ったら入ったで、さらに多くのイベントや行事を盛り上げるチャンスが巡ってきます。日々の生活のなかで磨いたユーモアセンスは、これからの学校生活はもちろん、社会に出てからも役に立つ武器になるでしょう。
どうか本番では、練習してきたギャグを自信を持って披露し、そして何より自分自身が演説を楽しんでください。がんばってくださいね。応援しています!